この記事は、2021年9月3日に一度公開した物(後に非公開に戻しました)を加筆修正し、2022年4月に再公開した物です。
突然ですが2019年度の「基礎英語3」の話をさせて下さい(笑)
「基礎英語3」は2021年3月までNHKラジオ第2で放送されていた中学3年生向けの英語講座ですが、2019年度のスキットがとてつもなく面白かったんですよ。
という訳で語らせてもらいます(笑)
- 私が2019年度「基礎英語3」のストーリーを知ったきっかけ
- 【ネタバレ注意】2019年度「基礎英語3」ストーリー
- 2019年度「基礎英語3」のストーリーの面白かったポイント
- このストーリーのおすすめできない点
- ロボコーパスシリーズについて(2016年度と2021年3月号)
- まとめ「学園モノではない、恋愛要素ゼロの基礎英語をお探しの方におすすめ」
私が2019年度「基礎英語3」のストーリーを知ったきっかけ
Twitterです。
Twitterで「基礎英語」か何かで検索したら偶然2019年のツイートを何件も見つけました。
「ロボコーパス」や「ネガティブズ」「ロボネガティブ」なる謎のワード、「妖怪人間ベム」みたいだとか「スター・ウォーズ」みたいだとか、当時のリスナーさん達がつぶやいてたんですよ(笑)
「何それ?」ってなりましたよね?私もなりました。
Twitterの情報を総合していくと
- ロボコーパスはロボット工学の研究者である父親が開発した翻訳ロボット
- ロボコーパスは見た目が可愛らしい(男性ウケするデザインではなく女性ウケするデザインです)
- 2016年度は研究者の中3の息子ユキチが主人公で、ユキチはのび太みたいなキャラだった(2016年版はまだ4月号しか読んでないのでここでは扱いません)
- 2019年度はユキチが5歳のときの話で、生まれたばかりのロボコーパスが主人公
- ロボコーパスは人間になりたくて家出してしまう
- ネガティブズというのは悪の組織らしい
- ロボネガティブとはネガティブズが博士を操って作らせたロボットらしい
- ロボコーパスとロボネガティブがバトルするらしい
ということが分かりました。・・・いや、何も分かってないわ!ますます分からなくなったよ(笑) なんだこの展開!?
っていうか本当に真面目な英語講座のスキットの内容なのか!?
NHKは2019年にこんなストーリー、キャラ設定で中学生に英語教えてたのか!?
・・・気になって中古のテキスト全巻買ってしまいました(8月号は再放送で新作ストーリーがないので買いませんでした)
私はTOEIC 600点台前半の持ち主で(2021年当時)中学英語は勉強し直す必要はないのですが、スピーキングはほとんど訓練していないので苦手です。
基礎英語3レベルならばシャドーイングにちょうどいいだろう、きちんと使えばスピーキングの訓練になるだろうということで、(一応)勉強のために買いました。
・・・って、言い訳ですけどね(笑) ロボコーパスの物語が気になったから買っただけですけどね。
(実際には言わなさそうな台詞満載のスキットでしたが、本当にシャドーイングに使えそうでした。本当に面白い好きな話はシャドーイングもやる気になりますね)
【ネタバレ注意】2019年度「基礎英語3」ストーリー
(4月号~12月号までのあらすじ)
フクシマ・ケンはロボット工学の研究者である。翻訳ロボットの「ロボコーパス」を開発して家に連れて帰った。5歳の息子のユキチは当初ロボコーパスを気に入ったが、同じ幼稚園の好きな女の子・アスカがロボコーパスを気に入ってしまい自分に構わなくなったため両親の前で「もうロボコーパスなんていらない!」と言い出す。それを聞いたロボコーパスは悲しくなり(4月号 Review03より)人間になるために家出してしまう。
旅の途中でロボコーパスは人間に捨てられた電子辞書の「レックス」、公園の池に100年以上すんでいるカメの「ジュウキチ」と出会い共に旅をするようになる。
旅の途中で彼らは様々な事情を抱える人々と出会い助けていった。彼らはことばの妖精の「シルフィー」と出会うが、彼女は悪の組織「ネガティブズ」と戦っていて本の中に閉じ込められてしまっていた。
(ネガティブズは人々をネガティブ思考にさせるために『Nマーク』という呪いみたいなものを用いる。Nマークを貼り付けられた人はネガティブになるが、ポジティブな言葉をかけるとNマークが消えて元に戻る)
シルフィーは3人に「あなた達は信じられないぐらいのことばの力を持っている。ネガティブズと戦う運命を感じる」と告げる。あくまでも人間になる方法を探しているだけのロボコーパス達だったが、人々と接するうちにネガティブズと戦うことになる。
ネガティブズは「ネガティブ・フォース卿」をトップに据え、家来の「マイナス」とその部下の「ノン」がシルフィーを捕獲しようとする。しかしロボコーパス達と出会ったことでパワーアップしたシルフィーにやられてしまう。ロボコーパスもマイナスとノンをひとりでやっつけた。ネガティブ・フォース卿はロボコーパスを倒すために、ケンの恩師・イケブクロ博士をネガティブフォースで操り「ロボネガティブ」というロボットを開発させる。ロボネガティブはロボコーパスの10倍強い。ロボコーパスはあっという間にやられてしまった。
一方でケンは電話越しのイケブクロ博士の様子がおかしいことに気づき直接会いに行った。果たしてロボコーパスはどうなる!?
(最終回までのネタバレはこちら)
ケンがイケブクロ博士と直接話して博士のNマークを消したため、博士はロボネガティブにロボコーパスへの攻撃をやめさせた。ネガティブフォース卿はロボコーパスを攻撃するがロボネガティブが身を挺してロボコーパスを守り、犠牲になった。ロボコーパスはロボネガティブの亡骸を持ってイケブクロ博士とケンのもとに帰ることを決意する。
途中、冬眠を始めてしまったジュウキチを飼って欲しいとサイトウ先生(7月号でロボコーパス達が出会った英語教師。ジュウキチは先生の家で保護された経験があるが、その時『懐かしい感じがする』と語っていた)に頼みに行く。
サイトウ先生はカメの名前が自分の祖父と同じ名前だと知って驚く。祖父はカメを飼っていたが戦争の時に行方不明になってしまったという。なんとサイトウ先生の家はジュウキチの実家だったのだ。ジュウキチはサイトウ先生の家で暮らすことになった。
ロボコーパスはロボネガティブの亡骸をイケブクロ博士に持っていく。その時に、ロボネガティブの部品を自分に使って欲しいと頼み、耳のパーツを付けてもらった。ロボコーパスはレックスを連れてフクシマ家に帰るが、Nマークを付けられたユキチに辛く当たられる。ロボコーパスは傷つきケンの研究所に戻った。
落ち込んでいるロボコーパスにアスカが会いに来てくれた。しかしアスカはノンとマイナスによって研究所の特殊実験室に閉じ込められてしまう。アスカのためにユキチも駆けつけロボコーパスを叱ったが、ロボコーパスのAIの力で無事に開錠することができた。しかし今度はユキチとロボコーパスがネガティブフォース卿のアジト(?)に連れてこられてしまう。
最後の戦いが始まってしまったが、ロボコーパスとレックス、駆け付けたシルフィーとジュウキチが団結して戦う。そのときロボネガティブのパーツのおかげでロボネガティブと同じ技を使うことができた。
途中、ネガティブフォース卿に操られたユキチがロボコーパスにネガティブな言葉を投げつけて戦力をそいでしまったが、ユキチは「これは本当に自分が望んでいる事ではない」と気づき、ロボコーパスに家に帰ってきて欲しいと本当の気持ちを叫んだ。ロボコーパスは元気づけられて最後の戦いに勝利。ネガティブフォース卿は滅びた。
ロボコーパスとユキチは仲良くなれた。レックスとは一緒にフクシマ家で暮らしている。ロボコーパス、レックス、そして家に遊びに来たジュウキチとシルフィーはずっと友達でいようと誓い合う。
以上が最終回までのあらすじです。
細かいところが間違っていたらすみません。
2019年度「基礎英語3」のストーリーの面白かったポイント
あくまでも私個人の感想です。
(1)中学生向け英語講座らしくない(いい意味で)、大人も楽しめる独創的な世界観
このストーリーを創作したのは講師の投野由紀夫氏です(2019年4月号の『講師からのメッセージ』より)。おそらく講師がストーリーを創作するのは珍しいのではないでしょうか。本職のシナリオライターではないのにとても面白かったです。
これまでの私の思い込みとか、基礎英語のストーリーの大まかな傾向とか
それまで中学生向けの英語講座のスキットは、中学生の学校生活を描く当たり障りのない内容だと思っていました。
「中学生の太郎と花子、留学生のトムとメアリーが出てきて当たり障りのない日常会話を行う」みたいな。
「今夜は宿題やらなきゃ」
「夏休みが楽しみだ」
「お年玉が欲しい」
みたいな、「大人は言わないけど中学生は言いそうな台詞」がバンバン出てくるものだと思っていました。
「いや、大人には宿題ないし。夏休みもないし。お年玉ももらえないし。大人が聴いたってつまんないに決まってる」って思っていました。
とは言え英語を聴く時間を増やす目的で今やっている「中学生の基礎英語」シリーズはラジオで聴いています。
だから中学生向けにしては(むしろ中学生向けだから!?)ストーリー展開が意外と面白い事は知っていました。
人によって好き嫌いがありますが、大人の私は「中学生の基礎英語」シリーズをラジオドラマ代わりに聴いてストーリーを追って楽しんでいます。
しかし中学生向けということで、主人公は中学生で学校が舞台です(2021年度レベル1・2両方)。それは過去年度の「基礎英語1・2・3」も同様みたいです(私が調べて知った範囲では)。日本が舞台か、外国が舞台かの違いはありますがほとんどの場合学園モノ、青春モノです。
(2021年度はニューヨークが舞台のスキットもありますが、海外が舞台だとその国の文化を垣間見れて面白いなと思います)
あと女子中学生のリスナーが多いらしく、ストーリーに恋愛要素があると興味を持って聴いてくれるそうです(出典:NHK「“異世界転生”英語ライトノベル」がヒット中…異色の教材が生まれた「納得の理由」(飯田 一史) | 現代ビジネス | 講談社(1/4) (ismedia.jp)
NHK基礎英語が異世界転生ラノベに!? 「女子中学生がドラゴンから王子を救う」物語の狙いをNHK出版に聞いた - ねとらぼ (itmedia.co.jp))
主要キャラクターに中学生が一人もいない。恋愛要素もほぼゼロ
人によるとは思いますが、英語をやり直したい大人の場合、中学生の友情だの恋愛だのは興味を持てないケースも多いでしょう。
しかし、2019年度「基礎英語3」の主要キャラクターには中高生が一人も出てきません。
(旅の途中で出会う人々には中学生が比較的多いです)
しかも1年通じて恋愛要素ゼロです。
強いて言えば幼稚園児のユキチが同じ幼稚園のアスカに片想いするのが唯一の恋愛要素ですが、幼稚園児の片想いって恋愛要素に入らないし胸キュンする展開はひとつもありませんでした。
学園モノでもない、恋愛要素もない異色の世界観でした。
(2)数々の有名作品の要素を取り入れている。元ネタを推測する楽しみがある
このストーリーは多くの有名な物語の要素を取り入れています。
あくまで私の推測ですが例を挙げますと
・「人間になりたくて家出するロボコーパス」は「妖怪人間ベム」みたい(人間になりたくて旅をする妖怪人間)
・「子ども達にいじめられているカメ(ジュウキチ)を助ける展開」は「浦島太郎」
・「ロボコーパスの旅の仲間がどんどん増えていく展開」は「桃太郎」あるいはアニメの「ポケモン」(ポケモンはアニメが始まった90年代の物しか知りませんが)
・「ネガティブ・フォース」や「ネガティブズ」(とロボコーパス達が戦う展開)は「スター・ウォーズ」(特にエピソード4~6)
シルフィーの台詞に"May the positive force be with you"というものもあります。他にもSWの有名な台詞を取り入れています。
・「ネガティブズ」の「マイナス」というキャラクターは戦隊ヒーロー物の悪役女性みたいなルックスである。また、ロボット同士のバトルというのも特撮っぽい。
こんな風に色々な作品の要素を取り入れています。元ネタを推測する楽しみがあるので大人も楽しめます。
(3)意外と重いストーリーとキャラ設定
ロボコーパス達は旅の途中で色々な人々と出会いますが(中学生が多いです)、みんな何かしらの事情を抱えています。
「妖怪人間ベム」との違いは「正しい人を助ければ人間になれると信じているから」ではなく、「人間が抱えている秘密を知れば自分(ロボコーパス)も人間になれると考えているから(人間のデータを集めたら人間になる方法が分かると考えているから)」です。
ここで驚きなのが、ロボコーパス達が出会う人々の事情が意外と重い事。
英語講座にしては重いです。しかも中学生向けですよ!?
(中学生が聴いたらまずいような内容は一切ありません)
「事故で恋人を失った少年」
「引きこもりになったお父さん」
「ヤングケアラーの中学生」
と、これでもかというぐらい重い展開が続きます。
ただでさえ「人間になりたくて家出したロボット」って結構重いのに。
しかも「ロボコーパスが車にぶつかる」という重い展開も待っています。
(自分が修理したトラックが事故を起こしたことがショックで仕事を辞めて引きこもってしまった元整備士に自信を取り戻してもらうために
自分が壊れようと思いロボコーパスが車にぶつかったが、ロボコーパスは無傷で車の方が壊れてしまった)
幸い運転手も無傷で、整備士が車をきれいに修理して仕事も再開するというハッピーエンドなのですが。
リアルタイムで聴いていた(テキストを読んでいた)方の中にはちょっとショックを受けてしまった方もいたようです。
それとヤングケアラーが登場したのには特に驚きました。
スキットに「ヤングケアラー」という言葉は出てこなかったのですが、病気の母親の代わりに幼い弟たちを世話して家事全般をこなす中学生はまさにヤングケアラーでした。
重いのが苦手という方には向かないかもしれませんが、いい意味で語学講座らしくなくてかえって「この続きはどうなるんだろう」と興味を惹かれてしまいました。
詳細な感想を語るのは差し控えますが考えさせられました。
とはいえ、リアルタイムで夜の放送聴いていたリスナーには暗い気持ちを引きずってしまった方もいたかもしれませんね。
しかし重いだけでなく、ロボコーパスとレックスとジュウキチの掛け合いは明るくて面白かったのでバランスはとれていたと思います。
(4)続きが気になった
最初のうちは「来月号はどんな人達と出会うんだろう!?」という理由で続きが気になり、物語が進んで「ネガティブズ」が現れた頃からは「ロボコーパス一行VSネガティブズの戦いの行方はどうなる!?」と気になりました。
イケブクロ博士やロボネガティブが登場した頃が一番盛り上がりました(個人的には)。
もちろん、ロボコーパスとユキチが和解できるかどうかも気になりました。
夢中になって「基礎英語3」を一気読み。ああ、もし自分が中学生だったら親はどんなに喜んだか・・・(笑)
そもそも自分の人生で中学生向け英語教材を夢中になって読む日が来るなんて思いもしませんでしたw
だって大抵つまんないじゃないですか(いや、他の年度の基礎英語のことは分かりませんが。中学生向けの学習参考書ってだいたい定期試験対策か入試対策かなのでエンタメ性がないって言いたかったんです)。
それはさておき、ユキチは5歳とはいえどこまでも自己中でした。Twitterの反応を見る限りリアルタイムで聴いててイライラしていたリスナーも多かったみたいです。
(5)ロボコーパスが可愛い
完全に私の好みの話になりますがロボコーパスが可愛いんです。
一般論ですが、男性よりも女性にウケるデザインだと思います。
イラストレーターは「みやかわさとこ」氏です。
このストーリーのおすすめできない点
「5歳児とはいえユキがわがままでイライラした」という声が当時のTwitterでは結構多かったです。
あと、シルフィーが登場してからの展開への不満をブログに書いている方も見かけました。
「事故で恋人を失った少年」のエピソードは何か悲惨な事故や災害のニュースがあるときにはおすすめできません。実際の事故や災害を思い出してしまうので。
そういうわけで人によっては合わないと思います。
ロボコーパスシリーズについて(2016年度と2021年3月号)
ロボコーパスがスキットに登場するのは2019年度だけではありません。2016年度の1年間と、2021年3月号の(本放送の)最終週にも登場します。
上にも書きましたが2016年度は中3のユキチが主人公でした。アスカもクラスメイトとして登場します。今となっては中古のテキストとCDでしか読めない(聴けない)ですが気になる方はネットで探してみて下さい。
そして2021年3月号ですが、最終週の月~木はロボコーパスと高校生になったユキチとアスカが登場する短編物語になっています。
2020年度の基礎英語3は一話完結の物語で英語を学ぶ内容でしたが、最終週は特別に4回連続の物語になっていました。
2021年3月をもって「基礎英語3」も終了し現在の「中学生の基礎英語」シリーズと「中高生の基礎英語 in English」が始まります。投野氏の降板に伴いロボコーパスも降板となりました。
現在では2016年度も2019年度も、中古でしかテキストとCDが手に入らなくなってしまいました(当時はCD付テキストとCDなしテキストの2バージョンがありましたが、前者を買えば音声とテキストの両方が手に入ります)。ですがフリマアプリでは見つけやすいです(経験談)。
まとめ「学園モノではない、恋愛要素ゼロの基礎英語をお探しの方におすすめ」
というわけで、2019年度「基礎英語3」は歴代基礎英語にも珍しく、学園モノでもないし恋愛要素もゼロだし、主要人物に中学生や高校生がでてきません。
それでも、小中高校生にも大人にも楽しめる内容だったと思います。
学園モノも恋愛モノも苦手、という方には是非おすすめしたいです。
考えてみたらなかなか挑戦的なストーリーでしたね。採用して下さった番組の偉い方、ありがとうございました。
投野氏はユキチとアスカの未来の物語も構想していたそうですが、それが大人になった二人の話だったのなら、発表することのないまま「基礎英語3」が終了してしまいました。
聴きたかったなぁ・・・。というか今まで発表したロボコーパスの物語、書籍化かラジオドラマCD化されないかな。
すごく面白かったので中古テキスト&CDでしか鑑賞できないのが本当に惜しいです。
ロボコーパスも可愛いし、どーもくんやチコちゃんみたいにグッズ化したらウケると思うのですが。
今も「NHK語学」アプリのアイコンになっているチャロも、元々はNHK英語講座のスキットのキャラクターだったのでロボコーパスも可能性あると思うんですよ。
チャロのグッズって今も売っているのか知らないけど、ロボコーパスだってグッズ化すれば・・・って「まとめ」じゃなくなってる! ただの私の独り言になってるw